睦月 四季の茶

茶と季節、そのしつらえを通して茶の湯の基本とさまざまな日本文化との関わりを知り、そして薄茶の点前を習得し茶事を体験します。己月会オリジナルの初心者のためのプログラム「茶楽」。



一月/睦月の茶

一月のことを睦月(むつき)といいますが、正月には人々が行き交い、親戚が集って睦び合う月であるため、睦月となったという説があります。また、1年の始まり月「本つ月(もとつつき)」という意味もあります。

正月に飾られる門松は、福をもたらす神様が降りてくる目印。関東では門松を取り払う7日までを松の内といいます。

茶の湯では、正月には初釜(はつがま)が行われ、災いや病気を除けるとされるお正月のお祝い茶「大福茶」を頂きます。

二十四節気(にじゅうしせっき)では、1月5日頃が「小寒(しょうかん)」で、冬至から15日目、北風が吹き寒さが訪れる時期です。「寒の入り」とはこの小寒の節に入ることで、少し寒いということではなくこれから本格的に寒くなってくるという意味です。

1月20日頃を「大寒(だいかん)」。1年を通して最も寒い時期という意味から大寒といい、その最終日が「節分」。「節分」とは季節の変わり目という意味です。

睦月の茶碗
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一ノ字

銘:一ノ字 So-U作 2008 >>茶碗
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睦月の点前

初釜は、災難を除けるためによいとされた茶を、新年の祝いの茶「大福茶」として頂くようになったことがはじまりとされていますが、現在では新しい年を祝ってお正月に初めてかける釜のこと、一般的には点初(たてぞ)めやお稽古初めの行事で、茶会形式などで催されます。

家族や同胞の一年の健康と無事を祈るための茶。新年のはじまりの素直な気持ちで茶を点てる...、初釜を「祈り」の茶を点てる数少ない機会として捉えてみることも大切です。


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暮らしの中の茶の湯

縁起

よく縁起が良いとか悪いとかいいますが、「縁起」とは仏教の言葉で、あらゆるものはつながり、その関わり合いの中で存在しているという意味です。 しかし、自然や人との関わりを常に意識して日々を過ごすというのはなかなか難しいことです。

さて、お茶を少しでも経験したことがある方なら感じたことがあると思いますが、茶の湯では、ことさら上下関係や同輩との礼儀を重んじたり、茶器や花、香に至るまで客人との関わりを意識してしつらえます。これを堅苦しい、難しいと捉える方も多いでしょう。
茶の湯は飲む方、点てる方が揃ってはじめて出来るもので、決して一人では成立しません。また、その精神は、単なる喫茶法ではなく「禅の教え=生き方」に根ざすため、相対の関係性を特に重視するのです。
これは稽古を積んでゆけば自然に身に付くことで、身についてしまうと堅苦しいというよりは、これが当然で楽に感じることさえあります。

お茶を嗜むということは、日々の暮らしの中や稽古において「縁起=あらゆるものとのつながり」を意識する時間を持つということに他なりません。招いた人とのつながりを意識し、その人を思い描き、その人との関わりと季節とのつながりの中で花を選び、茶器を据える。茶を介して縁を起こし、縁を結ぶ作業こそが茶の湯の精神といっても過言ではないのです。

茶の湯の精神としての教えのひとつに「一座建立(いちざこんりゅう)」という言葉がありますが、招かれた人も「縁=亭主の持てなしの心」に思いを馳せることで、共に「起=一期一会の良き時間」を創り出すことと解釈できます。

あらゆるものはつながり、その関わりあい中で「私」が存在している...自然の中で活かされている自分...「縁起」とうい考えを少しでも意識して日々の暮らしを送れたならと思います。
一人ひとりが縁起を感じることで、思いやりの社会が見え、社会全体が自然と共有する方向に変化していくのではないでしょうか。
元旦に祈りを込めて。So-U

2013年1月 2018年10月追記

一月の稽古 一座建立
茶席の禅語 日々是好日 (にちにちこれこうじ/ひびこれこうじつ)

辛く悲しい日であっても、毎日が自分が成長できる最良の日である。

睦月の茶花 ろうばい、水仙 「茶花一覧

話:一座建立について
1.「一座建立」とは
2.関わり合い
3.茶の湯の精神

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