Tea of Mind 菓子器と鉢
お菓子を引き立たせ、同時にお菓子と器で一つの世界観をつくり、季節の持て成しを演出してくれる菓子器(かしき)。
お菓子が盛られて物語が完成する風情のある器を選びたいものである。
茶の湯では、濃茶席と薄茶席で菓子器を使い分けている。
濃茶席では主菓子(練り切りなど)を運び出すための主菓子器として「菓子椀」や「縁高」、略式ではあるが陶器の「菓子鉢」や「銘々皿」を使う。
正式な菓子器は 朱塗りで蓋のある菓子椀とされている。
薄茶席では、干菓子(和三盆など)を運び出す、塗りや木地の菓子器が使われる。
縁高(ふちだか)
茶事、茶会の濃茶の席で用いる主菓子の器、漆塗りの重箱。
人数分の黒文字楊枝が添えられ、正客の前に運び出される。
菓子鉢(かしばち)
主菓子用の大きめの器で、主に陶磁器の鉢を使う。
三名分の主菓子を入れて運び出す。いただくときは、取り箸で手前の菓子を懐紙とって、黒文字楊枝で一口大に切っていただく。
銘々皿
一人用の主菓子の器、主菓子を一つ乗せて正客に前に出す。
木地、竹、漆、陶器製などがある。
干菓子器(ひがしき)
薄茶席の干菓子を盛り付ける器のことで、漆器や木地製のものを用いる。干菓子は素手で懐紙にとっていただく。
月と雲がモチーフの銘々皿、黄瀬戸と織部の2種、4枚の組皿
鉢 香物鉢( こうのものばち)
![]() |
茶の湯 二十四節気 学びのハンドブック |
![]() |
こころに届ける51の詩 Vol.1「こころの時間」 辛いも 悲しいも みんな 受け止めてくれている そばにいるよと いっている 茶の湯の器の銘に託した、こころに届けるメッセージ。詩集&So-U陶芸作品集 |