peace of mind
こころに届ける51の詩 Vol.1
茶の湯では、「一期一会」の亭主の思いを伝えるものとして、抹茶茶碗や茶入れなどの器も用います。これらの茶の湯の器たちにつけられた「銘」は、亭主と客人のこころが重なるためのメッセージでもあるのです。
本書は、これまでInstagramに掲載してきた自作の茶の湯の器と銘に託したメッセージをまとめたものです。海外の方からも多くの反響を頂き、また茶の湯の器には道具をこえて、そこに託された思いがあること...、茶の湯のこころが少しでも届けられたならと思っています。
peace of mind こころに届ける51の詩 Vol.1
『こころの時間1』
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ペーパーバック版
今の社会は、こころを置き去りにしたまま不確かな豊かさに向かって、前のめりになっているように見えます。
私たちは、こころと共にある存在です。こころと離れるわけにはいかないのです。 自分を取り戻すために、優しさを失わないために、こころにはあたたかな居場所と和らぎの時間が必要だと感じます。
「こころの時間 こころに届ける51の詩」は、茶の湯の指導や茶の器づくりを通して知ることができた「こころで感じる」こと、「こころと向き合う」ことの大切さを、少しでも分かち合えたならと思い、自作の器の「銘」に託したメッセージを詩集としてまとめたものです。
茶の湯の根底には、こころの交わりやこころのあり方に重きをおく「禅」の考え方があります。器にもこころを伝えるものとして、それぞれの思いの銘がつけられます。私にとって茶の湯の器は、一期一会のこころとこころが重なるもの。ひとつひとつの作品と向き合い、こころに届ける思いを「銘」に託しています。
たとえどんなに離れていても、こころとこころが触れ合えることを信じて。
裏千家 茶の湯 己月会主宰 佐藤 宗雄 記 2022年5月
peace of mind
こころに届ける51の詩 Vol.1
『こころの時間1』
著:佐藤 宗雄 sato So-U 2022.5
こころは やわらかい
こころは あったかい
辛いも 悲しいも
みんな 受け止めてくれている
こころに よりそう
こころの時間
散花 ひとひら one petal
花びら地に臥して 実をつける日向(ひむか) sunny side
光に向かって 伸びていく
![]() 「茶、こころの時間」 著:佐藤 宗雄 これからお茶を学ぶ人、学びを深めたい方のために。 |