文月 四季の茶 茶と季節、そのしつらえを通して茶の湯の基本とさまざまな日本文化との関わりを知り、そして薄茶の点前を習得し茶事を体験します。己月会オリジナルの初心者のためのプログラム「茶楽」。

七月/文月の茶

文月の由来は、この時期に稲の穂が含むことから「含み月」や「穂含み月」から来たといわれています。また、七夜月(ななよづき)の別名もあります。七月七日は五節句の一つ、七夕ですが「しちせき」と読みます。中国では、七夕の夜に女子が字や音楽などが上達するように祈る風習があり、それが日本に伝わり、短冊に願い事を書くようになったとも。

蓮
お茶では、ひな祭りや端午の節句など五節句をテーマにした茶事や茶会がよく行われます。この時期は朝茶事で七夕の茶事を行うところが多いようです。

二十四節気(にじゅうしせっき)では、小暑(しょうしょ 7月7日頃)、大暑(たいしょ 7月23日頃)の時期にあたります。小暑の終わりごろに夏の土用に入り、この頃から立秋までが「暑中」といい、暑中見舞いはこの頃に送ります。

厳しい暑さが訪れる七月(旧暦の六月)。平安時代には「六月無礼」といって、暑さを和らげるためには服装に無礼があっても許されたそうです。

文月の点前

風の通り道を意識して、縁側や室内の簾(すだれ)や露地の打ち水など、この時期は「涼のしつらえ」に心を配ります。
朝早く水面に蓮の花が開くこの頃、まだ涼しい早朝(午前中)に行われる「朝茶事」の季節です。さまざまな涼を呼ぶしつらえと共に、点前にも茶を点てる前に水を所望する「名水点」や「洗い茶巾」など、点前にも涼の工夫が取り入れられます。

お茶の稽古は、礼儀作法や日本文化に親しむなど個人的にはいろいろあるかと思いますが、稽古本来の目的は、茶事のためにあります。その茶事の中でもシンプルな朝茶事を経験することは、茶の湯全体のイメージをつかみ、その流れを知ることで、今後の稽古の取り組み方の方向性を与えてくれるものとなります。
茶事となると気後れする、という方もいますが、あまり心配せずに客人の一人として気軽に参加してみてください。
同席した方が助けてくれるはずです。
己月会 茶事 2011年 7月16日(土)
帝国ホテル 東光庵にて Photo by Mastumoto Yoshiko

東光庵

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茶の湯二十四節気:文月の点前「茶事を体験する」
文月の「禅語」「茶花」「季語」をしつらえや稽古にお役立てください。
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茶楽 其ノ四
茶の湯と季節について-3

茶の湯の花

茶席に生けられる花のことを「茶花(ちゃばな)」といいます。この茶花の扱いについて、参禅し修行した利休は「花は野にあるように」と伝えたといわれています。
茶花はそもそも仏に捧げる花「仏花(ぶっか)」にそのルーツがあります。花以外に仏に捧げるものとしては香、灯明があり、本来はこの三つを揃えて供えますが、室町時代の中頃、池坊によってこの中の花だけが独立して床の間に生けられるようになりました。これが華道の源流である立花(たてはな)のはじまりです。この祈りの流れを今でも色濃く残しているのが、茶席の床に生けられる茶花といえます。

仏花は「仏のいのち」、「浄土の美しさ」を表すといわれおり、散りゆくその姿にいのちの移ろいや無常を観るという宗教的な意味あります。茶花も、もちろん花のいのちを生けるというところに根ざしており、花を飾るという文化とは異なる日本人の美意識の一つ表れといえます。

茶花を「いのちとしての花」として捉えることで、利休の「花は野にあるように」の意味するところが見えてくるような気がします。

華美ではないが可憐である、その中に自然の中で生きる強い力が潜んでいる。
質素ではあるが、凛とした存在。
今ここに生き、やがては散っていく、その様を生ける....。
最初は下手でも良いのです、自分の花を生けてみてください。花との対話を繰り返していくうちに、自分の花が咲くと信じて。

花を作為的にキレイに生けるのではなく、花のいのちをいただいて生けるという心、花と正面から向き合う事の大切さが「茶花」の教えではないかと、私は思います。

■七月の稽古
  茶を出すということ
  清寥寥(せいりょうりょう)
  透き通ったこころ、無心の境地をしめす禅語
  話:茶花について
  1.お菓子を出す
  2.相手を思い、お茶を点てる
  3.薄茶を出す

2017.9 2018.6追記


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