四季の茶  茶の湯と器 by So-U

桜の茶杓/佐藤宗雄作

 水指   茶碗   茶入   香合・香爐

 茶杓   花入れ   菓子器、鉢


 Tea of Mind 茶杓(ちゃしゃく)

茶杓の原型は、中国の薬匙(やくさじ)で、薬研(やげん)や小壷から薬を取り出したり、計ったりするために用いた象牙やベッコウ製のスプーンである。薬匙を用いるのは、茶が薬として用いられていた名残でもある。


桜の茶杓/佐藤宗雄作
茶杓 己月桜「月」 kogestu sakura So-U&F 2010年作

茶杓に竹を用いたのは、村田珠光とされている。「(和敬清寂)」を旨とする茶の湯では、茶事で使用する茶杓や蓋置きは一度きりの消耗品としたため、当時手に入りやすく加工しやすい竹が茶杓や蓋置きに用いられたと思われる。
茶杓は、やがて竹の筒(割筒)や箱(詰筒)に入れて保管されるようになり、茶事の趣向やテーマに合わせて用いられるようになった。この頃から誰がどのような意図を持って作ったのものなのかなど、茶杓に込められた意味合いが茶事において重視されるようになったのである。
今でも茶杓は、竹、象牙が主であるが、木地づくりのものや塗物なども用いられる。

竹の茶杓の種類

無節:竹の節がないもの(真)

元節;切りに節がきている、あるもの(行)

中節;茶杓の中間に節があるもの(草)


ここに紹介してた茶杓「己月桜」は、櫂先(かいさき)の撓め(そり)に合う桜の枝を一年に渡り探し、木肌を生かしながら削りだした作品である。
陰と陽の一対で作ってある。旋盤を主とする藤沼氏の本来の作風ではないため、氏に大変な苦労をおかけした。その分、すばらしい作品となったことに感謝している。

2017年9月 2018年5月追記

So-U抹茶碗オーダーメイド

自分だけの茶碗は、茶の湯の楽しみを深めてくれます。

So-U Matchawan Order Made 佐藤宗雄作品:抹茶茶碗 木守

茶碗のカタチと釉薬/色を組合せて自分の一碗をつくる。

So-U&アトリエ

茶の湯 二十四節気 学びのハンドブック「茶、こころの時間(改訂版)」Tea for Mind

茶の湯 二十四節気 学びのハンドブック
ペーパーバック
2021.12
茶、こころの時間(改訂版)
著:佐藤 宗雄

香道、華道、能などの日本文化と茶の湯の関わりをはじめ、二十四節気の茶の湯のしつらえと持て成しを、抹茶碗や茶入れなどの写真入りで分かりやすく解説。月々の点前にはメモページもあり稽古の整理や指導にも活用できます。


こころに届ける51の詩  Vol.1「こころの時間」

こころに届ける51の詩 Vol.1「こころの時間」
ペーパーバック&電子書籍 2022.5
著:佐藤 宗雄

こころは あたたかい
辛いも 悲しいも みんな 受け止めてくれている
そばにいるよと いっている
茶の湯の器の銘に託した、こころに届けるメッセージ。詩集&So-U陶芸作品集


当サイトのすべての情報の無断掲載、転載は禁止いたします。
Copyright(c) 2006- sato So-U

TOP▲